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私「アホアホになって、四季子ちゃんの気持ちも心底分かったんだ…。

なんでこの子、分かんないの?って感じる出来事も、全部理解できた…。


分からないんだよね、実際。


ちょっとでも、かすって感じたり、考えたりできない。

真っ白って感じで、はたからみたら、なんて鈍感なの?って話なんだけど、当人にしてみたら、真剣なんだ。


全然分からない、だから、とっかかりもないし、疑問にも感じない。

そこ、説明不要だよね?ってところも、全然分かんない感じだったんだ…。」



上島君「おぉ、そうか…。」



伊藤君「色々分からなくなっちゃうんだね…。」



私「うん。

四季子ちゃんの場合は生まれつきだから、子供の頃からの積み重ねがあるからさ。

なんとか、しのげると思うけど、私は後天的なものだったから、よりショックでね…。


あれ?以前ならできたことが、今、全然できない、って、ふとした瞬間、気づくんだ。

そーゆー時は自己嫌悪がはんぱなくて、しんどい思いをしたけど。


また、しばらくしたら、忘れちゃう…。

そして、また同じ失敗しちゃう。


なんていうのかな、頭の不自由なお年寄りの気持ちが分かる感じかな…。

すべてがあいまいで、とらえどころのない、つかみようのない世界に、ぽん、と、ほおりこまれた感じ…。」



岡田「ぼけ老人と一緒って感じか…。」



私「うん、きっと、そんな感じ。

四季子ちゃんが、すぐに他人に噛みつくのも理解できるよ。


本人は真剣にやっているんだ、でも、分からない。

それをバカにされたと感じるから、先に攻撃しているんだ。


そういう積み重ねがうんとたくさんあるから、あのキツイ性格になっているんだな…って思ったよ。」



小島さん「理解を深めた、というところですか…。」



伊藤さん「そうやって考えると、かわいそうな気もしなくもない…かな?」



私「あの子、お葬式できれいな格好で参加して、それをお義父さんに最後に見てもらおうって誇らしい気持ちで参加してたんだ…。

それをやいのやいの言われて、ショックを受けている。


なんでこんな言われ方しなくちゃならないの?って怒っているんだけど、悲しい気持ちもあるんだよね。

葬式で真っ赤なマニキュアをするってことの意味が分かっていない…。


あれは、やっぱり脳に障害があるから、なんだろうな…。」



加藤君「障害…。

本人的にはよかれと思ってやっているんだよね…。」



伊藤君「だから、親戚の人に非難されたら、攻撃されたと受け止めているのか…。

なんか、悲劇だね…。」



私「またよく分からないうちに、人にバカにされた。

もう、こんな人たちとは付き合わない、って自分を奮い立たせていたんだ…。

あくまで自分が被害者なんだよね。

だから、反省もしないし、あとで子供たちが割をくう選択をしてしまっている。」



伊藤さん「そうよね、結局周りが迷惑しているじゃない、身勝手よ…。」



小島さん「でも、自分が身勝手だということが理解できていらっしゃらないのですよね?

それは、やはり悲劇なのでは?

誰かが彼女の障害の事を教えてあげた方がよろしいのでは?」



加藤君「誰が、どうやって、それをするの?

本人は無自覚なんだよ?

不可能じゃない?

実際、今は普通学級にいるんだから、これから先にそれを知ることもないんじゃない?」



伊藤君「現実的にはありえないのか…。」



私「厳密に言えば、病名がつくのかもしれないけれど、本人が受診しないことにはお医者様にも診断ができないだろうしね…。

もしかして、私は何かあるのかも?って思ってもらえたら、また変化があるのだろうけれど、こればっかりは分からないね…。」



伊藤さん「じゃ、無理じゃない?」



岡田「そやって考えると、不憫な気もしてきたな…。」



私「ん…でも。」



加藤君「でも?」



私「彼女は40代半ばで、小学生の二人の子供を持つ、お母さんなんだ…。

常識的にお葬式で不適切な格好をして、参加してはいけない、と、自分を律する必要があった。


まるで、自分に非がないかのように考えているけれど、上島君の言ったとおり、もう取り返しのつかないミスをしてしまっている。

旦那さんの親・兄弟にとっては、人生でたった一日しかない、最後のお別れのセレモニーの雰囲気を、四季子ちゃんが、台無しにしたんだ…。


結婚式以上に、もう二度と繰り返せない、大切な日を、故人を偲ぶ気持ちを持つどころの騒ぎではなくなってしまった。」



伊藤さん「そうか、そうよね…。

今日はお葬式に失敗したから、また明日やり直します…ってできないものね…。」



岡田「結婚式ならまた繰り返せる場合もあるって話か…。

確かに葬式は一回こっきりのイベントやもんな?」



私「もう、取り返しがつかない…。

どれだけ彼らを悲しませたのか…。

もし、伝えられることがあるとするならば、それを伝えたかったよ…。


大事なお義父さんの家族を悲しませるな…って。

悪口を言われたとか言っている前に、自分がしたことを考えろって…。」















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私「まぁ、でも、私が正社員だった、っていうのもあるんだよね?

会社的には、社員が病気になったからって、そんな急には、首にできない。

なんとか、使えるところは使って、役に立たせようって周りの人が工夫して、気遣ってくれたから仕事にありつけただけで。

もし、使えない社員ならスパッとクビキリの、余力のない会社だったら、あっという間に路頭に迷っていたと思う。」



上島君「うわぁ~、リアルなトコ、ぶっこんで来たな…。」



加藤君「うぅ~ん、やっぱりかなり現実主義だよね…。

人柄がよかったから、周りが助けてくれた、っていう美談でまとまらない。


この子、不思議な話が多いんだけど、こういうところはピリッと締めてくる…。

そこが魅力なんだけどね…。」



伊藤さん「シビアね。」



小島さん「でも、そういう体力のある会社にお勤めできていた、ということも幸運なのでは?」



私「もちろん、そういう福利厚生のいいところを選んで就職している。」



岡田「しっかりしとるわ…。」



伊藤君「そこも自分の幸運、で話をまとめないんだ…。」



私「割と現実主義のつもり。」



上島君「ですよね、俺もそう思います。」



私「なぜにですます体?」



上島君「いや、別に…。」



私「でも、四季子ちゃんだったら、そうはいかない。

あの子はパートやアルバイトや派遣社員だったから、使えないヤツ、と、気づかれたら容赦なく切られる。

そういう点では同じアホアホでも扱いが天と地の差があるよ。」



小島さん「それは致し方ないのでは…。」



伊藤さん「だって、しんじゅちゃんは最初からアホアホではなかったんですもの。

リーチが違うよね?」



岡田「しゃーないやろ。

アイツ自分勝手なわりに、反省もせぇへんし、どう考えても会社のお荷物や。」



私「うん…。

そこは仕方ないよね…。


替わりがいくらでもきくところにお勤めに出ていたんだから、ミスが多かったらすぐに切られる。

社員と、パートの差って、こういうところに出るよね…。」



伊藤君「だから、みんな正社員になりたがるんだろうね…。」



私「そうだね…。

それに、私は自分が思っていたより、ポテンシャルが高かったらしい。

アホアホになっても、底上げ分があって、そこまでアホにならなかった。」



上島君「ぽてんしゃるってなんだ?」



私「潜在能力、という意味。」



上島君「せんざいのうりょく?ってなんだ?」



私「う~ん…。

表面上には分かりづらいけど、実は底に力を蓄えている…っていう意味。」



上島君「意味が分かりづらいぜ…。」



私「う~ん…。

ちょっと例えが違うけど、ほら、ドラクエってあるじゃん?

それでヒットポイントが100からスタートして、モンスターと闘って負けると、hpが削られるっていうヤツ。」



上島君「あぁ。」



私「それで、私がアホアホの呪文を受けて、75のダメージをくらいました、とする。

普通なら、100マイナス75で、hpが25になる。

これが、アホアホ状態のことだとして、のこり25削られたら死んじゃう。


ところが、私は攻撃を食らうと同時に、回復の呪文が発動して、プラス25のhpを与えられる。

結果、75のダメージを食らったはずなのに、hpが50になるっていう感じ…。」



上島君「ん?なんか、卑怯くね?それ。」



岡田「おかしいやん、それ。

なんで、マイナス75をくらって、マイナス50ですむんや?」



私「うん、なんか、特殊能力が発動して、25ぐらいは自然と回復しちゃうんだ。

そういう感じ。」



伊藤さん「つまり?」



私「つまり、アホアホになったかと思いきや、ただのアホになった状態ですんだ。

要するに、どこの会社にもいる、かなり天然なドジっ子さんって感じに収まっていくんだ。」



小島さん「それでは、上田さん並みのアホアホではなく、普通のアホレベル、ということですか?」



私「うん、アホアホではなく、ドジで間抜けなアホって感じになっていくよ。

最初はアホアホだったけどね。」



岡田「よ、よかったやないけ…。

ウチ、想像するだに、おしょろしいわ、しんじゅが上田みたいになってまうのは…。

ドジで間抜けなアホやったら、かわいげがあって、えぇやん。」



私「おかげさまで。」



加藤君「そうだね、それぐらいで済むなら、よかったよ…。

僕もドキドキしていたから。」



伊藤君「僕も。」



伊藤さん「私も。
ただのアホなら許容範囲よね?

よかったわ。」



私「うん。

とにかく、一応記憶力だけはよかったから、内容がうまく理解できないなりに、周りのやり方をそのまま記憶して、なんとかこなせたり。

時に単純作業では異常なスピードで仕事をこなしたりしていたみたいなんだよ。」



上島君「おぉ、よかったじゃねぇか。

そりゃ、得手不得手あるもんだからよ、みんなで手分けして仕事をやっつけれりゃ、文句も言われねぇだろ。」



私「うん。

それに、なんだか、時々スイッチが入って、相手を論破しちゃうときもある。

賢いころの名残なんだろうねぇ。」



伊藤君「それはよかった。」



私「それで、時にはやくざとか、結婚詐欺師とかとも戦っている。

なんか、そういう人相手だと勝てちゃうんだよねぇ?」



上島君「お前、なんの仕事してんだよ?それ。」



私「さぁ?ただの事務員だと思うよ?」











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長い髪の毛に、ちょっと体格のよい小島ちーちゃんがニコニコと笑いながら、声をかけていた。



小島さん「さきほどのお話…。

世界は優しかった、のお話はとても素晴らしかったですわ…?

ですが、一つだけ。

大人になったしんじゅちゃんの周りに優しい方々が集まっていたのは、しんじゅちゃんご自身がお優しい方だからだと思われますわ?」



私「え?」



小島さん「さきほどは、大人になってしまうと、性格もガラッと変わってしまう…というような事をおっしゃってみえましたけど、そうは思いませんわ…?

しんじゅちゃんを手助けしようという方が周りに集まるのは、しんじゅちゃんご自身の人徳によるものだと思われます…。

きっとね、優しさを失わなかったんだと思いますわ?(笑)」



私「そ、そうかな…?」



伊藤さん「そうねぇ、類友って言葉があるじゃない?

きっと、しんじゅちゃんが優しい性格だったから、周りの人も優しい人が集まっていたのよ…。」



岡田「きっと、そうやで?

しんじゅを助けたろうって気になる、気のいいヤツが自然と集まって来とったんやと、ウチは思うわ…。」



上島君「おぉ、なるほどな…。

なんか、お前は手を差し出したくなるような雰囲気あるもんな…。」



伊藤君「僕も、しんじゅさんの見た目とか関係なく、性格を知らなかったとしても、目の前で困っていたら助けたくなると思う。」



加藤君「あぁ、そうだね。

なんだろう、この人を助けたいっていう気持ちにさせるものを、しんじゅさんは持っているよね…?

言いかえると、人徳か…ふむ…。」



小島さん「それか、ご病気になられる前の時点で、きっと周りの方に優しくしてみえたんだと思われますわ…。

それで、困っていらっしゃるしんじゅちゃんを、今度は助ける番に回った…。

そういう流れだったのではないかと推察されますわ?」



上島君「あー…それ、あるわ。

あると思うわ。


そんで、恩義に感じた奴が、恩返し的な感じで親切にしてくれていた…。

やっぱ、そういうのが無いと、周りの仲間と一緒に仕事ってできねぇ気がするもんな。

なんか、やってたんだよ、お前。知らずと。」



伊藤君「うん、きっとね…。」



加藤君「僕もそう思うよ。

自然と人に親切にしていたから、自分がなぜ親切にされていたのか理由が分からない、みたいなものかもしれないし。


もしかしたら、やっぱり優しい人ばかりに恵まれていたのかもしれないしね。

どちらにせよ、病気になったしんじゅさんの居場所がなくならなくて、そこはすごくホッとしたよ。」




私「…ありがと。

みんな。」












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上島君は顔を真っ赤にしながら、プルプル震えながら言葉を口にしていた。



上島君「なんの茶番だ、これ!」



私「まぁまぁ。

上島君が悪いんじゃないってことは、全員分かってるから!(笑)」



加藤君「そうそう、すぐにひっこめて偉いよ。(笑)」



上島君「だって、長引くだけだろ、コレ。」



伊藤君「く。僕も巻き込まれた。」



当のひろみちゃんは、頭の後ろに両手を組んで、知らん顔して、ピーピー口笛を吹かせている。



私「ごめんね?上島君と伊藤君。

ひろみちゃんが、無礼を言って…(苦笑)」



伊藤君「そんな!しんじゅさんが謝ることない…。」



上島君「お前に謝られてもなぁ、なんか被弾した気分だぜ…!

でも、まぁ、お前の言う通りだしな、うん、仕方ねぇ。」



私「ひろみちゃんは、繊細な子なんだよ…。

私の将来の話を聞いて、もしかしたら、自分が何者かに呪ったせいなんじゃないかって、怖くなっちゃったんだ…。」



上島君「おぉ、しっかり呪いの言葉を吐いてたぜ?」



岡田「聞こえまへ~ん、ウチ、知りませ~ん。」



伊藤君「勝手な…。」



私「アハハ、まぁ、私も海外の神様にまで呪いを届けてもらおうとしているなんて、思わなかったけどね?(笑)」



加藤君「余裕だなぁ…。」



私「つきあい長いからね、どんな事を考えているか、だいたい分かっちゃうし?(笑)」



上島君「腹立たねぇか?それ。」



私「ん?人を呪っちゃう気持ちになることなんて、誰でもあるでしょ?」



伊藤君「あるはあるだろうけど…。

僕はそれ、知りたいとは思わないけど…。

聞いたら、普通ショック受けない?」



私「ひろみちゃんは、すぐに毒を吐き出したでしょ?

それは優しさだもの。

そんなの猫パンチみたいなものだから、可愛いじゃないか?


黙って、伏せて、じっくりとねたまれる方が怖いよ。(苦笑)」



上島君「なるほど、確かに。」



伊藤君「ねちねちねたまれる方が怖いね…。」



小島さん「言えますわね。」



伊藤さん「そうね、素直って、いいってことなのね?」



岡田「ウチは素直がウリなんやぁ!


しんじゅみたいのが友達やと、時々は毒を吐かんと、やっとられへんで?

それも、また、ウチの優しさなんやぁ?(笑)」



上島君「勝手いいやがる…!(笑)」



伊藤君「率直と言えば、率直だけど、素直といえば、素直か…。

はい、降参しました。(笑)」



私「それより私は加藤君、達観してるなぁ?って、感心したよ?

いったい、君は何者なの?」



加藤君「え?アハハ、それは企業秘密です♪(笑)」



私「アララ、ごまかされた。(笑)」











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ひろみちゃんが、たまらず私に抱きついてきた。



岡田「しんじゅ~!!

そんな、おまはん、そないな目にあうやなんて…。

なんでや?なんて理不尽なんや!

すまんかったぁ!

ウチ、しんじゅの事を、内心、コイツ顔もまぁまぁ、頭の出来もよくて、金も稼げるヤツやと思ったら、神様、仏様、外国の神様、地獄の閻魔様、コイツをたんまり不幸にしてやってくださいって、つい、ちょびっとだけ思ってしまったわぁ!!

親友なのに、ごめんなぁ!!」



私「うん、知ってる。(笑)」



岡田「ウチはなんて、心が狭かったんやぁ!!

ほんの、ちょびっと、心をかすめただけなんやぁ!

本心やなかったんやぁ!許したって!?」



私「気にしないで?

私も逆の立場だったら、きっと、そう思っちゃうと思うから!」



岡田「うぅ、スマン!しんじゅ!

ウチはぁ、ウチはぁ、ちょびっと嫉妬してまったんやあ!

堪忍な?

ほんの、ちょびっと心の中をかすめただけやったんやぁ!」



私「ちっちゃい事は気にするな!

ほら、笑って笑って!(笑)

私はいつも率直で、素直で正直なひろみちゃんが好きなんだから、そんな事気にしなくていいんだよ?」



岡田「うぅ~、ウチは、ウチは…。

なんて、優しいんやぁ、ウチにできることは、ずっとしんじゅと一緒におったることだけやぁ!

スマンなぁ!」



私「いいよ、十分だよ!

今の話は全部自分の都合を話していただけで、なにもひろみちゃんのせいじゃないんだから、気に病む必要はないよ?

気にしないでね?」



岡田「ウチのせいやないんやな!?

なんや、気が晴れたわ!

おおきに!了解や!

えへ。(笑)」



ひろみちゃんが落ち着きを取り戻した。



小島さん「これぞ、友情ですわね…。」


伊藤さん「泣ける話よね…。」


伊藤君「すごい、しんじゅさん、懐がでかい…。」


加藤君「あぁ…。

それと、岡田さんの立ち直りがすごい…。」


上島君「現金やな…。

なんか、コイツさっき、心の中でちょっと思っただけ、とか言ってたけど、声に出してたよな?」



岡田「先生~!上島君が嘘をついています!」



ひろみちゃんが挙手をして、くちびるをとがらせて、上島君を指さしてきた。



上島君「え!?俺、悪者!?」





岡田「ウチは、ほんのちょっと心の中で毒をはいてただけですぅ。

上島君が話を大きくしてますぅ~。」





上島君「え?え?俺が悪者?

だって、お前さっき、言ってたぞ?な?伊藤?」





伊藤君「え?え、あ、うん?」





岡田「先生~、伊藤君と上島君がありもしないことを邪推して、ウチの事を疑ってますぅ。

これは要ホームルーム案件だと思いますぅ。」





伊藤君「え?僕も嫌疑かけられちゃうの!?」





上島君「ちょ、おま!

何勝手な事言ってんだ!?」





加藤君が、上島君の肩に手を置いて、さとしはじめた。







加藤君「しっ!時に女性は理不尽なものだよ…。

ここは抑えておいた方が賢明だ…。

さ、早く謝って!」





上島君「おぉ?

おぉ、なんだよ、それ…。」





岡田「先生~?この期に及んで、上島君がとぼけようとしてまぁ~す。」





私「アハハ、ホラ、上島君、とりあえず、謝っといたら?

これ、ずっと続くハメになるよ?

形だけでいいから?(笑)」





上島君「お、おぉん。

何か、俺の聞き間違いみたいでしたっ!」





岡田「ふっ、謝ればよろしい。

以後、気をつけるように…。」





伊藤君「ごめんなさい。」





岡田「そやで?女子は繊細なんや、ナイーブなんや、ありもしない嫌疑をかけられたら、しおれてまうやろ?

こうして世の習いを教えたやったんやさかい、貴重な経験を活かして、今後二度とこのようなことはしないように!

以上!」





小島さん「あら、ひろみちゃんが制圧しましたね。」





伊藤さん「そうね。」





上島君「くっ!

理不尽!」





伊藤君「くっ、以下同文!」





加藤君「まぁまぁ。

こういうものだよ、悩みを抱えている最中の女性は。

どうしても、自分に甘くなっちゃうんだよねぇ。(苦笑)

時に真実を捻じ曲げる力があるのさ。」












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伊藤君「世界が優しい…。」



学級委員長の伊藤君が、つぶやいていた。



加藤君「どういう事?」




私「あぁ…。

渦中にいる時の私は気づいていなかったんだけど…。

まわりの人が助けてくれていたんだよ…。」



岡田「どういう事や?」



私「私は自分が役立たずになってしまったことで、自分を責めてしまっていて、周りが見えていなかった。

けど、それをバカにしたり、足をひっぱるような真似をする人はいなかったんだ…。」



伊藤さん「え?」



私「私は…私は、いろいろできなくなってしまって、毎日泣きそうになりながら会社に行っていた。

なんで、分からないんだろうって、家でよく泣いていた。

それでも、仕事を辞めてしまっては、食っていけない。


どれだけバカにされても、仕事を失うわけにはいかないと思って、仕事に向かうけど、書類を見てもさっぱり、人の話を聞いてもさっぱりで、周りに迷惑をかけ続けてしまうんだ…。」



小島さん「うぐ…。

それは、おつらいですわね…。」



伊藤さん「そうよね…。」



私「私は自分がアホになってしまったことを一生懸命隠そうとするんだ…。

無駄なんだけど…。


自分で自分の事が認められなかったんだよね…。

私は自分が人生の落伍者になってしまった…と、落ち込んでいた。」



上島君「それは、落ち込むわ…。」



加藤君「うん…。心中お察しするよ…。」



伊藤君「辛すぎるよね、前が前だっただけに、落差が激しすぎるよ…。」



私「それが…。

それが、どういう訳か、誰も責めてこなかったんだ…。


いや、仕事では迷惑をかけてしまっていたし、裏では言われてたかもしれないけれど、誰も私を非難しなかった。

みんな心配して、優しくしてくれていたんだ…。」



小島さん「まぁ…。

まわりの方々に恵まれていたんですのね…。」



私「うん。」



岡田「よかったわ…。」



私「うん。

大人になった私は、自分で言うのもなんだけど、優しそうな外見の女性になっていたんだ。

それで、言葉足らずで、いろいろ失敗をしても、周りの人も、お客様も、親戚の人も、みんな優しくしてくれていたんだ…。」



伊藤さん「優しそうな外見…。

今でもそうだと思うけど。」



上島君「なるほど、身内だけじゃなく、客もお前の対応に文句言わなかったんだな…。」



私「うん…。

たどたどしい接客に、書類仕事もさっぱりだったけど、なんとか、かんとか工夫をして、周りの人に助けてもらいながら、みんなと一緒に仕事をしていったんだ…。


私は自分がダメな人間になってしまったと、思っていたけれど…。

世界は優しかったんだ…。


バカならバカなりに生きていくことができる。

優秀でないといけない、と、思い込んでいた私には衝撃だったよ…。


あぁ、なんで、人を優劣で判断していたんだろうって思ったんだ。」



岡田「そやったんか…。

バカなら、バカなりに生きていくことができるんやな…。

ウチにも、希望が持てる話やわ…。」



私「うん、障害を持ってしまったら、もうしょうがない。


それで、生きていくしかない。

それは、誰にでも言えることで、誰だって、生まれ持ったカードを切って生きていくしかない。

自分の理想とする現実には届かないかもしれないけれど、それでも生きていける。


私の周りには優しい人ばかりが集まっていて、気づけば、脳の状態もすっかり良くなっていた。

完全には元にもどらなかったけれど、私をとりまく世界は優しかったんだ…。」











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上島君は腕組みをしながら、苦い表情を見せて、声をかけてきた。



上島君「どれぐらいなんだ…?」



私「え?」



上島君「どれぐらいで、お前、仕事に復帰してんだ?

それで、どらぐらいその状態が続くんだ?」



私「仕事場に復帰したのは、一ヵ月程度。」



上島君「短いな。」



私「病気の状態は、結局、完全に元に戻ることはなかった。」



上島君「くっ!?

それじゃ、お前、事務の仕事っつっても、たいして役に立たねーじゃねぇか…。」



伊藤さん「そんな…。」



私「最初の5~6年は、脳だけじゃなく、体もガタガタになってしまった。

あちこち、体調不良を抱えながらも、どうしても仕事を辞めたくなくて、仕事をするだけの生活が続いた。

だって、実家に死ぬほど戻りたくなかったから、なにがなんでも、職場にしがみつきたかったんだ。」



加藤君「あぁ…。」



私「それでも、徐々に良くなっていった。

体の不調はあちこち抱えながらも、なんとか、見た目には病気だと分からないぐらいに回復していった。

それで、10年ぐらいそんな感じだった。」



小島さん「10年…もう、40代になってますわね…。」



岡田「そんなぁ。

しんじゅ、お利口やのに、なんも分からんヤツになるんかぁ…。(泣)」



私「今の私だったら、ダマされないようなことに、何度もひっかかることになる。

四季子ちゃんの事をバカにできないよ。


分からないということは、どうしても分からないんだ。


それまで普通にできていたことが、今の自分にはさっぱりになってしまったことに、非常に強いショックを受けている。

自己嫌悪に苦しみながら、私は脳の障害を抱えながら、生きていくことになる。


そして人の気持ちに鈍感になり、自分の事だけを守るような性格になってしまっている。

今の、竹を割ったようなさっぱりとした性格ではなく、粘着質の暗い考え方をする女性になってしまっているんだ。」



伊藤君「そ、そんな…。

しんじゅさん、何も悪くないのに…。」



私「心配してくれて、ありがとう。」



小島さん「しんじゅちゃんなら、どこでも大成すると思っていましたのに…。

そんな未来になるとは…。」



岡田「なんとか、良くならんのか?」



私「色々分からないながらも、少しづつ良くなっていったが、アホな状態が15年ぐらいは続いたので、万年平社員だった。


それに、頭が働かない割に、記憶力だけはよかった。

人に言われた悪口が頭から離れない、神経質でノイローゼ気質になってしまって、これもまた健康を害すきっかけになってしまっていたんだ。」



小島さん「そんな…。

こんなに、きらめく才能をお持ちなのに、それが活かせないなんて…。」



伊藤さん「悲劇よね…。」



私「でも、大丈夫。」



岡田「なにがや?ウチ、泣きそうになってまったわ…。」



私「頭が悪くなっても、世界は優しかった、と、分かるんだよ…。」












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伊藤君が泣きそうな顔をして見せて、声を出した。



伊藤君「そんなぁ~、やっぱり大丈夫じゃないじゃないか…。」



上島君「上田並の頭になっちまうって事だったんだな…。」



私「うん。」



加藤君「僕たちが、なんで上田さん、こういうの分からないの?ってことが、大人になったしんじゅさんも判断できなくなっちゃう感じなんだ…。」



私「そう。

相手にしてみれば、十分説明したつもりなんだけど、受け取り手の私が理解ができない。」



小島さん「それでは、対面のお仕事はできませんわね…。

でも、書類仕事なら?」



私「それが、文章を読んでも、うまく意味が理解できないんだ…。」



岡田「文章を読んでも、意味が理解できひん…。

初めて読む、教科書みたいなモンか?」



私「あぁ…。

それが、何度読み返してみても、イマイチ理解ができない…。

日本語としては、分かるんだよ。

でも、文章が指示していることの意味が理解できないんだ…。」



伊藤君「それって…それって、仕事にならないよね…。」



私「そう。

何度文章を読んでも、意味が分からない。

人の説明を聞いても、理解できない。

なんとか、周りの人がやっていることを真似して仕事をやっつけていく感じになるんだけど…。」



伊藤さん「でも、内容が分かっていないから、失敗しちゃうわよね…。」



私「そう。

で、なぜできないのかも、分からないんだ。

だから、直しようがなくて、何度もしくじる。」



小島さん「周りからしたら、アイタタな人になってしまうのですね…。」



私「そう。

それまでの私だったら、なんなくできた仕事がさっぱりになってしまう。」



岡田「それは…それは上田と一緒やな…。」



私「うん、細かいことが理解できないんだ。

分からない、ってことが分からない感じになる。

まわりからしたら、鈍感な人って感じだし、大事な仕事は任せられない人ってことになるね…。」



加藤君「それは、それは上田さんと一緒だね…。」



加藤君がいたましそうに、言葉をつないでくれた。











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